◆「ナマジー」検証
今後、より正確な情報が得られた時に修正・追加されます。
◆地震の前兆って、本当に機械で探知できるの?
地震と前兆電磁波(その他)の関係について、研究結果がまとめられています。
地殻に大きな力が加わったり、地下水が移動したり、発生するラドンなどで、
機械で計測できる種類の物理現象が発生すると考えられています。
◆ナマジーを向けた方向の地震を探知できるか
説明を見ると、それは不可能です。
JJYの電波を感度よく受信できる方角にナマジーを置かないと、不完全な学習内容が災いし、
地震とは関係がない「オドロキナマジー」が多発することになります。
そして、地震とは関係がない「オドロキナマジー」に対して、対応地震と思われるものを
探しまわることになるでしょう。
◆ナマジー君は、40KHzと60KHzの両方の周波数を、間違いなく受信できるの?
もしかして40KHzだけとか?
ブースターの設定時刻をわざとズラして、間違った時間を40KHzと60KHzで受信させる
テストを行いました。
それぞれの周波数で、間違った時間(ブースターの時間)をしっかり受信しました。
両方の周波数とも、受信感度は良好(一般の電波時計と同レベル)でした。
◆ナマジーの基盤と、頭脳(PICマイコン)について
Ver.1.25を分解して確認しました。
基盤には「NAMAZY-CPU 2.0 TENZAN Project」の文字が印字されています。
頭脳とも言えるPICマイコンの詳細も判明しました。
頭脳 PIC18F67J10
64/80-Pin,
High-Performance 1-Mbit Flash Microcontrollers with nanoWatt Technology
プロセッサシリーズ: PIC18
データ バス幅: 8 bit
最高クロック周波数: 40 MHz
プログラム メモリ サイズ: 128 KB
データ RAM サイズ: 4 KB
オンチップ ADC: Yes
パッケージ/ケース: TQFP-64
取り付け様式:
SMD/SMT
A/D ビット サイズ: 10 bit
A/D チャンネル有り: 11
インタフェース タイプ:
EUSART, I2C, SPI
最高動作温度: 125 C
最低動作温度: - 40 C
プログラム可能 I/O 数: 50
タイマー数: 5
パッケージ化: Tray
プログラム メモリ タイプ: Flash
供給電圧 - 最大: 2.7 V, 3.6 V
供給電圧 - 最小: 2 V, 2.7 V
裏面には、郵便番号やポイントが電源を切っても消えないよう、
LC08A EEPROM(不揮発性メモリー)が搭載されています。
●ナマジーが、このPICマイコンで学習できる容量は、わずか4Kbyteでした。
何かを学習(メモリーに記憶)するとしても、わずか4KByteの容量では
残念ながら大したことはできないでしょう。
例えば、毎分ごとに4ビット(8段階)で電波の受信状況(受信パターン)を保存しようとした場合、
7.5日分(つまり約1週間分)で限界となります。
◆M7.0を関東で探知するとした場合(簡素な図です)
高精度の電磁波測定器で微妙な異常を測定できる範囲が100Kmでも、
ナマジーが100Kmまで探知できないことを説明する図です。
◆3.11の三陸沖の震源は、電波異常で捉えられたでしょうか。
地震解析ラボの情報を見ると、上記の母子里観測所(北海道)とJJY福島間でさえ
前兆は検出されなかったとのことです。
◆当てずっぽうで地震予知をしても、的中しますか?
USGS(アメリカ地質調査所)の報告によると、世界の1年間の平均地震回数は、
M8.0 - 9.9 = 年間1回
M7.0 - 7.9 = 年間17回
M6.0 - 6.9 = 年間134回
M5.0 - 5.9 = 年間1,319回
です。
ですから、注意期間を長めにし、場所を絞らない予知情報を出した場合、
そこそこの高い確率で当てることができます。
日本の場合ですが、気象庁の平均発表は次のようになっています。(震災前の平均です)
M8.0 - 9.9 = 年間0.2回(10年に2回)
M7.0 - 7.9 = 年間3回
M6.0 - 6.9 = 年間17回
M5.0 - 5.9 = 年間140回
M4.0 - 4.9 = 年間約900回
ですから、同じく注意期間を長めに設定し、範囲を広めにして予知情報を出せば
当てずっぽうでも、そこそこの高い確率で当てることができます。
地震が多発する場所は判っているので、そこに対して地震予知情報を継続的に出せば、
的中確率を上げることができます。
◆当てずっぽうで地震予知をしても、的中しますか?(有感地震版)
下のリンクは、2012年1月1日から12月12日までの震度3以上の地震リストです。
データは関東から東北に絞って作成しました。
http://www.sinjidai.com/~miyagi/data/kantou-touhoku-M3.htm
このリストを見ると、5日よりも期間が開いている日は、
わずかであることが分かります。
例えば、「関東から東北は5日間注意」というシミュレーションを実行すると、
当然ながら、かなりの高確率で的中することが判明します。
342日間で、上記の「関東から東北は5日間注意」という予知情報を任意に出すとすると、
それが外れる日はわずか20日間だけとなります。
つまり、計算上の的中率は94%以上になります。ほとんど的中です。
震源からの前兆現象を本当に捉えて予知できたのか、
よく吟味する必要があることが分かるでしょう。
◆電波の種類は?
下記のページで、9種類に分類して特徴が説明されています。ナマジーは「長波」を受信します。
http://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/freq/search/myuse/summary/index.htm#4000553
◆千葉県南東沖・東方沖のM6を東京で探知できるか簡単なシミュレーション
下図の位置の震源の場合、東京では計算上無理ですね。
(スクリップス海洋学研究所のSRTM30plusデータを使って簡易計算)
※上記の説明は検証中の内容です。今後、より詳しい情報があれば修正・加筆されます。